はじめに
こんにちは、日帰り腹腔鏡手術を専門とする広島アルプスクリニックです。
胆石症は、胆嚢や胆管内に固形物(胆石)が形成される疾患です。この記事では、胆石症の概要、原因、症状、診断方法、そして治療法について詳しく解説します。
胆石症とは
胆石症は、胆汁(肝臓で作られる消化液)中のコレステロールやビリルビンが結晶化して固まり、石のような塊(胆石)を形成する状態を指します。胆石は主に胆嚢内に形成されますが、胆管内にも生じることがあります。
胆石の種類
1.コレステロール胆石:最も一般的で、全体の約80%を占めます。
2.ビリルビン胆石:ビリルビンが主成分の胆石で、主にアジアで多く見られます。
3.混合胆石:コレステロールとビリルビンの両方を含む胆石です。
胆石症の原因と危険因子
胆石形成の正確なメカニズムは完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。
1.胆汁の組成異常(コレステロールの過剰分泌など)
2.胆嚢の機能不全
3.胆汁の滞留
危険因子には以下のようなものがあります。
●女性(特に妊娠経験者)
●40歳以上
●肥満
●急激な体重減少
●家族歴
●特定の疾患(糖尿病、肝硬変など)
●特定の薬剤の使用(経口避妊薬など)
胆石症の症状
多くの場合、胆石があっても無症状です。しかし、症状が現れる場合は以下のようなものがあります。
1.右上腹部の痛み(胆石発作)
2.吐き気や嘔吐
3.背中や右肩への放散痛
4.発熱や悪寒(胆嚢炎を併発した場合)
5.黄疸(胆管が閉塞した場合)
胆石発作は通常、高脂肪食の摂取後に起こりやすく、数分から数時間続くことがあります。
診断方法
胆石症の診断には以下の方法が用いられます。
1.腹部超音波検査:最も一般的で非侵襲的な検査方法
2.CT検査:詳細な画像を得られますが、小さな胆石は見逃す可能性があります
3.MRI検査:胆管の詳細な画像を得られます
4.ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影):診断と治療を同時に行えます
治療法
治療法は症状の有無や胆石の大きさ、位置などによって異なります。
1.経過観察:無症状の場合はしばしば経過観察のみで対応します。
2.薬物療法:
- ウルソデオキシコール酸:小さなコレステロール胆石を溶解させる可能性があります。
- 鎮痛剤:胆石発作時の痛みを和らげます。
3.手術療法:
- 腹腔鏡下胆嚢摘出術:最も一般的な治療法で、胆嚢ごと胆石を取り除きます。
- 開腹胆嚢摘出術:腹腔鏡手術が困難な場合に行われます。
予防法
胆石症の予防には以下のような方法が効果的とされています。
1.健康的な体重の維持
2.バランスの取れた食事(高脂肪食を避ける)
3.規則正しい食事と適度な運動
4.急激な体重減少を避ける
まとめ
胆石症は比較的一般的な疾患ですが、適切な診断と治療により、多くの場合良好な予後が期待できます。症状が現れた場合は早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。
また、健康的なライフスタイルを心がけることで、胆石症のリスクを低減できる可能性があります。
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