コラム

胆石症について

2024.10.08

はじめに

こんにちは、日帰り腹腔鏡手術を専門とする広島アルプスクリニックです。

胆石症は、胆嚢や胆管内に固形物(胆石)が形成される疾患です。この記事では、胆石症の概要、原因、症状、診断方法、そして治療法について詳しく解説します。

胆石症とは

胆石症は、胆汁(肝臓で作られる消化液)中のコレステロールやビリルビンが結晶化して固まり、石のような塊(胆石)を形成する状態を指します。胆石は主に胆嚢内に形成されますが、胆管内にも生じることがあります。

胆石の種類

1.コレステロール胆石:最も一般的で、全体の約80%を占めます。

2.ビリルビン胆石:ビリルビンが主成分の胆石で、主にアジアで多く見られます。

3.混合胆石:コレステロールとビリルビンの両方を含む胆石です。

胆石症の原因と危険因子

胆石形成の正確なメカニズムは完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。

1.胆汁の組成異常(コレステロールの過剰分泌など)

2.胆嚢の機能不全

3.胆汁の滞留

    危険因子には以下のようなものがあります。

    ●女性(特に妊娠経験者)

    ●40歳以上

    ●肥満

    ●急激な体重減少

    ●家族歴

    ●特定の疾患(糖尿病、肝硬変など)

    ●特定の薬剤の使用(経口避妊薬など)

    胆石症の症状

    多くの場合、胆石があっても無症状です。しかし、症状が現れる場合は以下のようなものがあります。

    1.右上腹部の痛み(胆石発作)

    2.吐き気や嘔吐

    3.背中や右肩への放散痛

    4.発熱や悪寒(胆嚢炎を併発した場合)

    5.黄疸(胆管が閉塞した場合)

    胆石発作は通常、高脂肪食の摂取後に起こりやすく、数分から数時間続くことがあります。

    診断方法

    胆石症の診断には以下の方法が用いられます。

    1.腹部超音波検査:最も一般的で非侵襲的な検査方法

    2.CT検査:詳細な画像を得られますが、小さな胆石は見逃す可能性があります

    3.MRI検査:胆管の詳細な画像を得られます

    4.ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影):診断と治療を同時に行えます

    治療法

    治療法は症状の有無や胆石の大きさ、位置などによって異なります。

    1.経過観察:無症状の場合はしばしば経過観察のみで対応します。

    2.薬物療法:

    • ウルソデオキシコール酸:小さなコレステロール胆石を溶解させる可能性があります。
    • 鎮痛剤:胆石発作時の痛みを和らげます。

    3.手術療法:

    • 腹腔鏡下胆嚢摘出術:最も一般的な治療法で、胆嚢ごと胆石を取り除きます。
    • 開腹胆嚢摘出術:腹腔鏡手術が困難な場合に行われます。

      予防法

      胆石症の予防には以下のような方法が効果的とされています。

      1.健康的な体重の維持

      2.バランスの取れた食事(高脂肪食を避ける)

      3.規則正しい食事と適度な運動

      4.急激な体重減少を避ける

      まとめ

      胆石症は比較的一般的な疾患ですが、適切な診断と治療により、多くの場合良好な予後が期待できます。症状が現れた場合は早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。

      また、健康的なライフスタイルを心がけることで、胆石症のリスクを低減できる可能性があります。

      当院は広島駅から徒歩約5分の場所にございます鼠径ヘルニアの日帰り手術を専門としたクリニックです。

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