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虫垂炎の症状は多彩
虫垂炎の典型的な症状

虫垂炎の典型的な症状は初めにみぞおちのあたりが痛くなり、徐々に右下腹部が痛くなるというものです。
この痛みに加えて吐き気を伴う熱も出ることもあります。感染症でもあるため熱も出ます。
最初にあるみぞおちの痛みは内臓痛と言われており、お腹を下したときになんとなくみぞおちのあたりが痛いというのに近い症状です。
実際にみぞおちのあたりを押してもあまり痛くないことが多いです。
徐々に炎症が虫垂の外側まで及ぶと虫垂のある右下腹部に痛みが出ます。
この痛みを体性痛と言います。これは痛い場所と、押すと痛い場所がほぼ一致します。
虫垂は動く臓器
虫垂は可動性のある臓器のため、人によって様々な位置にあります。
背中側に先端が向いていた場合は背中や腰が痛くなることもあります。
また足を動かす筋肉が近くを通っているため、足を動かした時に痛いという症状が出ることもあります。
上記のように様々な症状が出るため虫垂炎の診断は容易ではありません。
ご自身で判断せず専門家の診察を受けることをお勧めします。
虫垂炎の進行度別の症状
虫垂炎の進行度
虫垂炎は炎症の進行度合いに応じてカタル性、蜂窩織炎性、壊疽性、穿孔性と4つに分類できます。
このうちすぐに手術が必要なのは壊疽性と穿孔性の2つです。
特に穿孔性の虫垂炎は急いで手術を受けた方がよいです。
穿孔性虫垂炎
穿孔性虫垂炎になるとお腹全体が痛くなります。これは穴が開いた虫垂からお腹全体に膿汁が広がり、全ての腹膜に炎症が起きます。腹膜は痛みを感じるためお腹全体が痛く、お腹のどこを押されても痛みが強くなります。
この場合入院が必要になります。
壊疽性虫垂炎
壊疽性虫垂炎は虫垂の壁が高度の炎症のため壊死した状態です。
この状態になると虫垂が破れるのは時間の問題であるため早急に手術が必要です。
壊疽性虫垂炎では高度の炎症のため消化器症状が強く出ます。嘔吐を繰り返す場合は壊疽性虫垂炎を疑うべきです。
まずは専門家にご相談を
蜂窩織炎性、カタル性虫垂炎では心窩部痛、右下腹部痛等の典型的な症状を呈します。
カタル性は虫垂の壁全体には炎症が及んでいないため、理屈上は右下腹部痛はありません。
蜂窩織炎性では虫垂の外まで炎症が及んでいるため右下腹部に痛みが出ます。
いずれの虫垂炎でも診察すると右下腹部に圧痛があることが多いため、専門家であれば診断は可能です。